O君との日々

O君との日々

O君と初めて会ったのは小学1年生の夏頃でした。

O君のご両親は中国の方です。お父様は日本語がとても流暢ですが、お母様は日本語が苦手なので家庭内ではもっぱら中国語が共通言語になっていました。


O君は国語の本をスラスラ読むことができるのでついつい日本人生徒に指導しているような気分になります。それが大きな落とし穴であることにしばらくして気がつきました。

日本人なら知っているような事、モノを「知らない」、「分からない」と訴えたのです。そういう日本語の落とし穴が算数の問題を解く際にも影響していました。

分からないコトバを授業中聴き続けなければならないことにO君は集中力が持ち堪えられなくなってしまいました。


教科書以外の興味のある本を読んだり、辞書で丁寧に知らない言葉を調べさせたり、算数を1年生からもう1度やり直したり、その後の1年間試行錯誤の連続でした。そして集中力が持続するよう努めました。


2年生の3学期になり、「いつ、誰が、どこで、何を、どうやって」考えたかもしくは行動したか、を国語の教科書を読むときに常に尋ねることにしました。日本語を読むことに慣れてきたこともあり、余裕を持って「いつ、誰が、〜〜」を考えることができるようになりました。すると、テストの途中で取り組むことを諦めて白紙で提出していたのが最後までしっかり問題を攻め切ることができるようになりました。


算数も文章題だけでなく問題そのものを読み切ることができ、諦めないで取り組みました。

諦めない気持ちが自信につながり、集中力が途切れることもなくなり、問題も意欲的にこなせるようになりました。


O君と先生との信頼関係が問題を解く力にもなりました。

当あがや個別指導塾はじっくり取り組む先生をご紹介できる塾です。

ご期待ください。